県下の動き−県民のたたかい

「科学は使う人によって善にも悪にもなる」【17.02.04】

益川さん学問・平和語る 三重大学で講演会

 三重大学(津市)で1月31日、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英博士の「学問と平和について考える」と題した講演会が開かれ、250人の学生や市民が詰めかけました。

 はじめに三重大学理事・副学長の鶴岡信治氏が「益川さんの話を聞いて社会を考える一つの土台にしてほしい」とあいさつ。

 益川氏は自身の生い立ちや、科学者との二足のわらじで社会運動や原発問題に参加してきたことなど多岐にわたって講演しました。

 「科学は中性であり、使う人によって善にも悪にもなる」と強調した上で、防衛省が研究費を出して大学に軍事研究をさせようとしている現状について、「歴史的に見て、研究者を戦争に加担させるための第一歩」と話し、「大学は国に対して、きっぱりとした態度を示していくことが大切」と訴えました。

 現在の情勢について話が及ぶと、「安倍首相はやりすぎている。憲法9条をないがしろにしている」と安倍政権を批判。「政治を含めさまざまな事柄について市民が自分たちの意見を表明することが大事」と語りました。

 大学3年生の男子学生(21)は「周りの人たちに核兵器の危険性などを分かりやすく伝えたい。自分自身ももっと戦争や平和について考えていきたいと思う」と感想を述べました。

(「しんぶん赤旗」2017年2月4日付けより)  

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