県下の動き−県民のたたかい

2割負担導入を撤回ー福祉医療費助成【08.02.17】

世論や議会の反発受けー三重県知事

 三重県が進める「乳幼児」「障害者」「一人親家庭」に対する福祉医療費助成制度の見直し問題で、野呂昭彦知事は15日、現在は事実上無料の制度に2割の自己負担を導入する計画を撤回する方針を示しました。

 乳幼児医療費(通院)の助成対象の「4歳末満」から「就学前まで」への拡大や、障害者の助成に「精神障害者手帳1級・通院」を加えるなどは、当初の見直し案通り行われます。県は、この方針をもとに市町との調整を進め、9月からの施行をめざします。
 
 同方針は、県内29市町の首長を津市内に集めて同日開かれた「県と市町の新しい関係づくり協議会」で野呂知事が明らかにしたもの。2割負担導入について知事は、「県議会で理解が得られない状況」だと説明し、「議会の立場は、財政に対する責任を感じないところがある」などと県議会側を批判しました。
 2割負担導入に市町の大半や県議会が反対していることを受けて県は、新年度当初予算の計上では、県民が強く求めている乳幼児の助成対象拡大も含め、見直し案のすべてをいったんご破算にしていました。
 
 日本共産党の萩原量吉県議団長は、「県議会では『市町の要求』と言い、市町には『県議会が反対した』と説明する野呂知事の態度にはあきれるばかりですが、ともかく県民世論が知事を追い詰めたわけで、大きな成果です」と話しています。
                    (2008年2月17日 「しんぶん赤旗」)

                写真は萩原量吉県会議員

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