県下の動き−県民のたたかい
国民の願い胸に-井上哲士参議院議員【09.06.05】
核密約の政府いらない
「半世紀にわたり国会と国民、世界をあざむいてきたことは許せない」-日本への核兵器持ち込みを黙認する日米間の密約の存在を4人の元外務事務次官が認めたという共同通信の報道をうけ、翌日の外交防衛委員会で追及しました。
歴代総理や外相は、「密約はない」と国会で答弁してきました。それをくつがえす証言を4人の次官がしたのですから重大です。しかも証言によれば、この密約を次官らが受け継ぎ、時々の総理や外相には選別して伝達していたというのですから、民主主義と議院内閣制をも揺るがす大問題です。
日本共産党は2000年の国会で、米政府の解禁文書の中から発見した、この日米間の密約文書を突きつけて「同じものが外務省にあるはずだ」と追及しました。今回の証言はこの追及を裏付けたもの。ところが、核密約の政府いらない「密約文書を国会に提出せよ」という私の質問に中曽根外相は、「密約は存在しない」と従来の答弁を繰り返すだけ。怒りがこみ上げてきます。 国是である非核三原則を虚構のものとして恥じない自民党政府の姿は、オバマ大統領の「核兵器のない世界を」という演説に対しても「核の傘」の確認に汲々(きゅうきゆう)とする姿に重なります。
そして、原爆症の認定を求める被爆者の声に対し、裁判で18連敗しても、背を向け続けてきた姿にも重なり合います。 唯一の被爆国にこんな政府はいらない。政治を変える誓いを新たにしています。
(2009年6月5日 「しんぶん 赤旗」)