県下の動き−県民のたたかい
海自掃海訓練 拒否を【10.08.20】
平和委員会、原水協 三重県漁連に申し入れ
三重県津市から松阪市沖の伊勢湾で、海上自衛隊の掃海訓練を実施するために、防衛省が関係漁協と協議を始めていることが明らかになりました。三重県平和委員会と原水爆禁止三重県協議会は18日、同県漁業協同組合連合会に訓練を受け入れないよう申し入れました。
掃海訓練は、機雷の敷設や除去・処理を行う能力の維持向上を図るために行うもの。海自では、青森県の陸奥(むつ)湾や東京都の硫黄島周辺、広島県の安芸灘など、国内6カ所を訓練海面に設定して、訓練を実施してきました。
ところが近年、訓練海面の一部で関係漁協の同意が得られなくなってきたことから、防衛省が新たな訓練海面の確保を検討し、伊勢湾に目を付けたもようです。
平和委などは申し入れで、自衛艦が中東に出勤して掃海作業を行ってきたこと指摘。その訓練に伊勢湾が当てられることは戦争の一端を担うことだとし、県漁連として平和を乱し漁業に混乱をもたらす掃海訓練をきっぱり拒否するよう強く求めました。
県漁連側は、長井理常務理事が応対。訓練海面の設定については「自衛隊から口頭で話があった」と認めたものの、「(受け入れは)各漁協が決めること」だとして県漁連としての立場を明確にせず、自衛隊側が今後、伊勢湾沿いの県内14漁協を回って同意を求める段取りであることを示唆しました。
(「しんぶん赤旗」2010年8月20日付 東海・北陸信越のページより)