県下の動き−県民のたたかい
パナソニック電工派遣切り訴訟【12.10.31】
最高裁上告棄却に抗議
「支援する会」みえ労連
三重県のパナソニック電工四日市工場で「派遣切り」された男性=みえ青年ユニオン=が、同社に地位確認や慰謝料などを求めた裁判で、最高裁第3小法廷が青年の上告を棄却したことが29日までに明らかになりました。
同裁判を支える「みえパナソニック闘争を支援する会」とみえ労連は同日、連名の抗議文を最高裁に提出しました。
男性は、2009年2月まで5年7ヶ月わたって同工場で「物の製造」業務をおこなっていましたが、同社は男性の仕事を「専門26業務」に偽装して労働者派遣法が定める直接雇用の申し入れをせず、同社の都合による派遣契約期間満了を理由に男性を一方的に解雇しました。
この問題では三重労働局が10年1月、パナソニックによる業務偽装や男性への事前面接を認定し、労働者派遣法に違反するとして同社を是正指導しています。
名古屋高裁は今年4月、一審では明示されなかった労働者派遣法違反(業務偽装)を認めながら、同法は「派遣労働者と企業との労働契約の成立を保障するものではない」として男性の控訴を棄却。男性が最高裁に上告していました。
最高裁の棄却決定について抗議文は、「派遣労働者を虫けらのごとく路頭に放り出すことを追認するもの」で「憲法の趣旨に反するだけでなく、その精神にもとるもの」だと強く批判しています。
(「しんぶん赤旗」2012年10月30日付けより)