県下の動き−県民のたたかい

三重県-乳幼児医療「2割負担」打ち出す

萩原県会議員、後退と批判

 三重県が、乳幼児医療費の助成対象を通院で現行の「4歳未満」から「就学前まで」に引き上げる一方で、入通院とも自己負担額の「2割負担」にすることを、福祉医療費助成制度改革検討会(県と市町で構成)に提案していることが17日、明らかになりました。
 同日開かれた県議会の子育て支援対策調査特別委員会で、日本共産党の萩原量吉県議の質問に県当局が答えたもの。

 現行制度では、4歳末満の通院費と就学前までの入院費は、自己負担額全額を県と市町で助成していて実質無料です。しかし2割負担が導入されると、これらの対象者は新たに負担を強いられることになります。助成年齢の拡大には1歳で約2億円の県費が必要ですが、2割負担にすると、就学前まで拡大しても逆に1億数千万円の県費削減になるもようです。

 萩原議員は、2割負担を「助成制度のたいへんな後退」だと批判し、この議論が県議会にも明らかにしないまま進んでいることを強く批判。議会に予測シミュレーションも出してオープンに議論するよう求めました。
 向井正治健康福祉部長は「国が考えている『受益と負担のバランスでの持続可能な制度』という原則を無視した予算編成はできない」と2割負担を進める姿勢をあらわにし、議会へのシミュレーション提出は「数字が独り歩きする」などと、事実上拒否しました。
                       (2007年10月19日 「しんぶん赤旗」)

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