県下の動き−県民のたたかい
「霞4号幹線」は不要-是非問うシンポ【10.03.14】
萩原量吉県議がフロアー発言
四日市市に建設中の臨港道路「霞4号幹線」について考えるシンポジウムが3月14日、四日市市総合会館で開かれ、市民約100人が参加しました。
市民団体「霞4号幹線と高松干潟を考える会」(会長・北島義信四日市大学教授)が主催したもの。
第4号幹線は、四日市港の霞ケ浦埠頭(ふとう)と伊勢湾岸自動車道みえ川越インターチェンジを結ぶ延長4.1?の道路。考える会は、四日市港でのコンテナ貨物量や周辺の交通量が予測を大幅に下回っていることや、ルートに当たる高松干潟の環境が破壊されることなどを指摘し、同幹線の建設中止を求めています。
バネリスト報告では、四日市商工会議所の秋田和伸産業振興係長が、地域経済の発展や震災時の代替道路確保などを挙げて同幹線の必要性を訴えました。
これに対し、建設反対の立場から元建設省職員の小井修一奈良県自治体問題研究所事務局長が、過大な将来交通量予測や、「産業道路」をつくる危険性を指摘し、不況・低賃金のもとでの請負工事の信頼性にも言及。
谷藤賢治愛労連交通運輸部会事務局長は、カーブと坂が連続する同幹線の危険性を指摘しました。藤前干潟を守る会の亀井浩次副理事長は、干潟の役割を強調して藤前干潟とつながる高松干潟の保全を訴えました。
また、港湾が専門の柴田悦子大阪市大名誉教授は、四日市港管理組合の「四日市港長期構想」を、「四日市公害を乗り越え、地域に貢献する港づくりをめざすもの」だと評価した上で、「霞4号幹線は、その構想をぶちこわすもの」だと指摘しました。
四日市港管理組合議員も務める日本共産党の萩原量吉県議もフロアから発言。同幹線が1?で1千万円もかかる道路で、国直轄事業とはいえ地方も巨額の負担が課せられることを指摘し、改めて事業の中止を訴えました。
(2010年3月17日 「しんぶん 赤旗」)