県下の動き−演説会・集会
ゴミ焼却より減量?松阪・ごみ問題シンポ【10.06.03】
地元自治会長や他会派市議も参加
新しいごみ焼却炉の建設問題を抱える松阪市で5月29日、ごみ問題シンポジウムが開かれました。日本共産党松阪市議団(久松倫生、松田千代、今井一久の3議員)が主催し、自治会長や他会派市議、行政関係者らも含め100人近くの市民が参加しました。元衆院議員で廃棄物問題を研究する岩佐恵美氏が基調講演をしました。
岩佐氏は「ごみを焼却すれば必ず環境を汚染する」とし、問題の解決には、ごみ減量に向けた自治体の構えと住民の協力が不可欠だと強調しました。日本のごみ行政は焼却中心で、過剰に造られた焼却炉の能力はごみ量の二倍にもなっていると指摘。最新といわれる炉は事故が多く、必ず有害物質を垂れ流すことや焼却炉ビジネスの談合体質などにも言及しました。
シンポでは、市の焼却炉建設責任者の磯田康一氏が、新施設として従来の焼却炉やガス化溶融炉などを比較検討している状況を報告。日本共産党の今井市議は、新施設の予算規模が約150億円に上ることを明らかにし、各方式の問題点を示して、市民が望むごみ減量にふさわしい方向にすべきだと主張しました。
会場からは「焼却炉は何でこんなに高いのか」「県が進めて破たんしたガス化溶融炉をどうして検討するのか」などの声が出され、最後に磯田氏は「身の丈にあった炉の建設を市民とともに進めていく」と発言しました。(「赤旗」6月3日付より)