県下の動き−県民のたたかい
TPPは医療も壊す【16.01.27】
三重・伊勢で講演会開く 山田元農水相訴え
三重県伊勢市で23日、TPP(環太平洋連携協定)問題の講演会が開かれ、元農林水産大臣で昨年1月に設立された「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」の幹事長を務める山田正彦氏が「TPPは膨大な協定書ながら日本語の条文は作られておらず、日本政府は都合のいい」部分しか発表していないと指摘し、「違憲訴訟の会」が和訳・分析した条文内容を詳しく紹介しました。
山田氏は特に、農林水産品は多くが関税撤廃され、コメなどもゆくゆくは関税撤廃される仕組みが作られていることや、遺伝子組み換え農産物の貿易が拡大しかねないこと、企業が国家を訴えることのできるISD条項によって国の主権が損なわれ、農業だけでなく医療なども壊されることを強調しました。
山田氏は、アメリカでは反対の声が広がりTPPの批准が難航しそうな情勢であることも指摘。TPPは安保法制や原発、辺野古新基地問題などと同じく安倍政権による明らかな人権無視だと批判し、「参院選が安倍政権を倒す最大のチャンス。何とか統一候補を絞り込めば勝てるし、そうしなければならない」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2016年1月27日付けより)