県下の動き−県民のたたかい
2割超す校区未設置【16.11.11】
三重の学童保育少ない公設 みえ労連がアンケート
みえ労連が10月に取り組んだ「自治体キャラバン」の一環で、三重県内29市町に行った「三重県の学童保育のアンケート」結果から、県内の学童保育の実態が明らかになり、問題点が浮き彫りになりました。
県内の学童保育所は29市町すべてに設置され、昨年から26クラブ増えて、359クラブとなり、約1万3300人の児童が参加しています。大規模クラブの分割などで増えたものの、小規模校区など82校区(21.8%)では未設置の状態が続いています。
設置の形態では、公営が1市3町の11クラブにとどまり、全国と比べ大きく立ち遅れています。民営についても、公設は190クラブで、民設158クラブを超えていますが、公営を含めての公設比率は56%で、全国的比率(81.6%)からみるとかけ離れています。
指導員は約1900人で、5人に4人が非正規職で運営されている異常さです。勤務体制や給与については、公営の自治体のほかはほとんど実態が把握されておらず、社会保険加入もわずかです。
みえ労連が取り組んできた「ひとり親世帯への利用料助成」は、県が昨年、児童扶養手当受給世帯への利用料助成(1人目3000円)を創設しました。今年は、7市2町がこの制度を導入し、7市2町が独自の施策をすすめており、未実施は4町となりました。全自治体での県施策実現と合わせて独自の上積みが望まれています。
市町の独自事業も明らかになり、指導員資格研修費補助や指導員賃金加算に取り組んでいる市町もありますが、このような施策はまだ一部の自治体に過ぎない結果となっており、県内全体で学び生かしていきたい施策だとしています。
(「しんぶん赤旗」2016年11月11日付けより)