政策と見解−県・市・町の動き

伊勢志摩サミット 県民負担ないように【15.09.29】

神宮の政治的利用やめよ 三重県議会で岡野議員質問

 三重県議会の9月定例月会議で24日、日本共産党の岡野恵美県議が初めての一般質問に立ちました。

 岡野氏は、来年5月に志摩市で開かれる伊勢志摩サミットについて、財政的にも日常生活の面でも県民への負担がないよう求めるとともに、安倍晋三首相と鈴木英敬知事がサミットで伊勢神宮を「日本人の心のふるさと」として世界に売りだそうとしている点について、神宮の政治的な利用をやめるよう求めました。

 サミットは国の事業ですが、三重県は警備体制の強化や道路整備などのために約59億円もの補正予算を今議会に提出しています。

 伊勢神宮について岡野氏は、軍国主義の精神的推進力の役割を果たしてきた戦前の歴史を指摘し「日本の精神性」として押し付ける姿勢を批判しました。

 鈴木知事は「政教分離の原則にふれるのでは」との点について答弁し、津地鎮祭訴訟の最高裁判決(1977年)が示した政教分離原則違反を判断する「目的効果基準」を引き合いに、「まったく問題がないことだと考える。むしろ大いに歓迎すべき」とし、「共産党こそ、一宗教法人となっている伊勢神宮に対して、いささか差別的ではないか」と感情をあらわにする場面もありました。

 岡野氏は、医療介護総合法の「地域医療構想」で県内医療機関のベッド数が大幅に減らされようとしている問題や、津市安濃町の産廃処理場問題なども取り上げ、住民の立場に立った行政の推進を求めました。


(「しんぶん赤旗」2015年9月29日付けより)

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