政策と見解−県・市・町の動き

党議席を奪還【23.05.02】

25歳政治変える一歩

4月9日投開票の三重県議選津市区(定数7、立候補者9人)で、日本共産党が前回失った議席を奪還し初当選を果たした吉田紋華さん(25)。看護師の職を辞して立候補した心境や選挙戦の手応え、今後の決意を聞きました。

―大激戦を乗り越えての勝利、おめでとうございます。勇気ある立候補がきっかけでした。
私たちの世代は生きづらさを強要され、社会が変わらないと解消されないと思っていました。自分が先頭に立つのは怖い、だけど今立ち上がらないと社会は変わらない、と思い立候補しました。
同世代の人たちからは「希望だ」と声をかけてもらい、地域の党支部の人たちからも「人生をかけて立候補してくれた吉田さんを絶対通さなあかん」と全力で応援していただき、背中を押されました。
特に女性後援会のみなさんが自主的に計画をつくって参加を呼びかけ、にぎやかな宣伝を150か所以上でやってくれました。「あやか」の大プラスターもあり、何より目立っていたのでとても心強かったです。
選挙を通じて地元のデザイナーや元看護師長の喫茶店経営者の人たちともつながり、支持を広げる強力な担い手になってもらったことも力になりました。

差別許さない
―ジェンダー平等の訴えに力を入れましたね。
ジェンダー平等はどの世代にも誰にも当てはまる命の問題です。根強く残る家父長制の下で女性は家事・育児・介護を押し付けられ、職場では低賃金の不安定雇用を強いられています。多くの人が無自覚に女性の足を踏みつけ、女性が我慢したり見下されたり差別されたりする状況をつくっています。何よりもこの状況を変えたい。県庁前には「差別を許さない社会をつくろう」とスローガンが掲げられています。その実践を、社会の仕組みを決めていく県議会からつくっていきたいと思っています。
演説では、ジェンダーという言葉が初めての人もいるので、例えば「男らしさや女らしさを押し付けない自分らしく生きられる社会」「男女が結婚して子どもをつくるのが良いとする価値観を押し付けない社会」にしたいと訴えました。
県議会では、パートナーシップ条例があと一歩で実現するという時に、統一協会との関係も報道された自民党県議が妨害し実現しませんでした。そういった議会の状況を伝えることも意識しました。
性的マイノリティーを守る政策を訴えに入れたことで、当事者の保護者から「ありがとう」と言われ、うれしかった。SNSでも反響があり、少しでも多くの人をエンパワーメント(力を与えること)することができたのではないかと感じています。

等身大で発信
―SNSの発信も力を入れていました。
立候補を表明してからほぼ毎日、ツイッターやインスタグラムなどで発信しました。心がけたのは等身大で発信することです。
演説動画は多い時で1万回再生されました。ポスターの前での自撮りなど、面白そうな写真も投稿しました。投票に行ったことがない人に少しでも興味を持ってもらい投票に行ってもらいたいし、「選挙って面白い」っ感じてもらいたいです。ネットが得意な人たちにも支えてもらい、私も楽しみながら発信できたことは良かったです。

―今後の抱負を教えてください。
看護師の労働環境を良くしたいです。仕事に見合わない賃金で長時間過密労働になっています。命を守る役職が命をすり減らしながら働いています。働く側に余裕がなければ看護の質が下がるばかりです。「辞めたい」と思いながら働く状況を変えていきたいです。
選挙中は「共に歩こう」という言葉をスローガンにしました。いろんな人の声を聞き、一緒に声を上げる存在でいたいです。誰もが政治を変える一歩を踏み出す可能性をもっていると信じています。どんな人も平等に大切にされる社会へ、共に前に進みたいです。

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