政策と見解−県・市・町の動き

伊勢・鳥羽大雨被害調査【23.06.14】

吉田県議要望聞き「県に支援求める」

日本共産党の吉田紋華三重県議は9日、伊勢市・鳥羽市を訪れ、大雨被害状況を調査し、被災住民から要望など聞きました。
2日に発生した線状降水帯により、鳥羽市で24時間降水量が490ミリ、伊勢市329ミリと6月の観測史上最大となりました。県の調べでは、伊勢市の住宅や店舗78棟で床上・床下浸水、志摩市の住宅2棟で床下浸水。伊勢市で1人が軽傷を負い、鳥羽市の答志島で土砂崩れによる通行止め が発生しました。

●「排水ポンプ使うが 水位どんどん上昇」
伊勢市では川口浩市議が同行し、何度も浸水被害にあっている楠部団地で調査。床上浸水被害にあった家では、床や畳などを乾かしていました。住民は「排水ポンプが災害用ではなく、雨量が多すぎて水位がどんどん上がっていった」と当日の状況を話し、吉田県議は「皆さんの声をしっかり調査し、県からも支援が出せるよう求めていきたい」と答えました。

●補償に限度額
床下被害にあった山口好彦さん(67)は、過去に2回、床上浸水を経験し、保険による補償に限度額があり、柱やドアは今も直せずそのままになっています。 今回は物置が浸水し、電化 製品を安全な場所に引き上げるために、下水が整備されておらず汚水があふれかえるなかを歩いて移動しました。「行政の支援は見舞金ぐらいで、固定資産税もほとんど変わらないのはおかしい」と話し、家族からも道の消毒が行われていないことへの不満や憤りが示されました。
伊勢神宮内宮前のおはらい町では、長年店舗を営む人から状況を聞きました。五十鈴川の増量により側溝から大量の水があふれ、多くの店舗で浸水被害があっ たことを説明し、「こんな被害は初めて」と話しました。伊勢市役所では、調査が進むなかで、さらに多くの被害が明らかになり、100棟弱で浸水が確認されていることや、排水機能が追い付かなかったことなどを聞きました。

●不安で眠れず
鳥羽市では戸上健、中村浩二の両市議が同行し、船津町にある大規模太陽光発電所建設現場を調査。建設に反対する住民有志の会代表の上村元宏さんは、2日の大雨時に大量の濁った水 が山から流れ、調整池からもあふれ出たことを報告。「住宅にも被害が及ぶのではないかと不安で眠れない。住民の安全・安心が確保されていない」と訴えました。吉田氏は「自然を壊してつくることは許されない」と答えました。
答志島では、大雨により大量の漂流ごみが港に流れ着いている状況を視察。住民からは「ノリ養殖の網にごみが絡まるとダメになってしまう」と懸念の声が寄せられました。
鳥羽市役所では中村欣一郎市長と懇談。漂流ごみにかかわり、県所有の海岸管理のための市負担の廃止や、県全体での発生量抑制などの要望を聞き、吉田県議は「県にしっかり要望を伝えます」と答えました。

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